2011年9月3日土曜日

「雲」の上の「仙」人、下界を眺める

一週間も記事を投稿しなかったのは、このブログを開設して2年、初めてのこと。最近は自分が書かなくてもいろんな人がいろんなことを書いてくれるようになったので、(勝手に立ち上げた)発起人としてはとても喜ばしいです。このブログは、筑波大学の研究室のブログの中ではトップの更新率を誇っていると思っています。解析はしてませんが・・・
そんなことはさておき、
帰省後は夏休みの宿題として残っていたCCSの並列計算技術のサマーセミナーの課題(Cプログラムの最適化とOpenMPの実装)を片付け、5日間ほどネットのない世界、父方の実家である島原半島へと行って参りました。
博多駅から特急列車で二時間弱、JR諫早駅から私鉄島原鉄道(通称しまてつ)へと乗り継ぎさらに一時間、実家のある三会駅へと到着しました。
ちなみにしまてつと三会駅の外観はこんなの↓
列車はワンマン(あらかじめ切符を買うか、バスみたいにその場で払う)で、大体1両か2両編成。基本1車線。駅には勿論切符売り場も駅舎もなく、こんなふうに乗り場が野ざらしに設置してあるだけ。
三会駅下車後、有明海の海岸線↓を横目に見つつ実家に到着。
さて、今回島原に赴いたのは、帰省の他にもうひとつ目的がありました。
地元の山、普賢岳に登頂すること、あとはその麓にある「雲仙地獄」に行く事。
普賢岳は活火山で、1990年より噴火活動を開始、自分がまだ物心ついて間もない1991年には多数の被害を出した巨大な火砕流が島原市を襲いました。
幸いにして自分の親類に犠牲者は出ませんでしたが、父方の実家には今も噴火当時の普賢岳の写真が飾ってあります。
現在は火山活動を休止していますが、その麓には草木一本生えない岩場から水蒸気と硫黄ガスと温泉が噴出する所謂「地獄」と呼ばれるスポットも多々存在します。
雲仙地獄には一回だけ行ったことがありますが、そういや普賢岳にはまだ登ったことがないなあと思い、思い立ったが吉日と、今回の帰省ついでに登ることにしたのです。そしてその帰りに雲仙地獄の温泉で汗でも流そうかとも立案したわけです。
決行は9/1、幸いにしてこちらは台風の影響もなく、天気は晴れ、降水確率10%、(麓は)風も殆どありませんでした。登山当日は島原駅からバスに乗って一時間、観光地でもある雲仙まで上り、そこから登頂開始、仁田峠を経て妙見、国見と二岳の山頂を周り、最終的に普賢岳頂上へと行き着きました。ちなみにこの日は前日の熱帯夜の影響で実質三時間ほどしか寝てねーからなー辛いわーの状態だったので、ホントに辛かったりもしたのです。
写真一枚目は島原市から見た眉山(左)と普賢岳(右)、午前中から雲がかかっていて心配でしたが、仁田峠までは二枚目の写真のように澄み渡るような絶景が楽しめたのです。しかし、山頂が近付くにつれ三枚目の様に雲の層も厚くなっていきました(ちなみに雲に覆われているのは平成新山です)。
こうなってしまっては景観もへったくれもなく、一寸先は真っ白け、足元の確認をするだけで精一杯でした。濃霧の中では音も消え、周囲が見えないことからくる疎外感にプラスして、国見の山頂付近は命綱握って軽くロッククライミングの要領で登ることが要求されたのもあり、「間違ったら死ぬな」とちょっとリアルな危機感を感じたりもしました。雨雲でなかったのが不幸中の幸いか。
そんなこんなで登ること片道二時間。普賢岳山頂に無事到着。
写真は山頂で撮影したもの。五里霧中(物理)。
山頂から有明海・天草灘・橘湾の三海を望む絶景は拝めなかったものの、霧(雲)にむせぶ山頂というのも個人的に趣深く感じるロケーションなので、充実した達成感がありました。
足元以外には何も確たるものが見えず、自分を取り囲むのは一面の白、風の音だけが耳を劈くように轟々と鳴り響く中立ち尽くしていると、何だかえも言われぬ変な感覚に襲われます。孤独感+恐怖感+高揚感でしょうか、その感覚が好きなのです。別に「孤高の人」とか「岳」とかの読みすぎではないですよ。
あと、山頂ではアベックで登ってこられた方々に沸かしたコーヒーを奢って貰いました。登山の行程ですっかり汗だくになった身に山頂の気温と強風はきつかったので、暖かいコーヒーは体の芯まで染み入りました。
普賢岳下山後は麓の雲仙地獄へ。硫黄ガスの独特の臭いが充満した観光地を周遊しつつ、源泉のかけ湯(一回100円の公衆浴場)で汗を流し、名物の温泉卵を食らいました。ここの卵はホントに美味しいんですよね。登山に疲れた身体にも、塩かけたゆで卵は絶品です。
雲仙地獄の様子はこんな感じ↓
年々蒸気の量は減ってきているみたいですが、一枚目の大叫喚地獄なんかはまだまだ勢いよく噴出しています。
夏はとにかくクソ暑いので、冬にまた行くといいかもしれませんね。
古湯、新湯、小地獄と歩いて周り、今年年長となる甥にあげるおもちゃを買ったあと、バスに乗って帰宅。親類の集まった宴会で好物の太麺皿うどんと今が旬のヒラメの刺身を平らげました。満足満足。
といっても、やっぱり夏山は暑いし草ぼーぼーだしあまり登りたくはない。やっぱ登るなら春秋冬のどれかですな。今年は年末帰省時に地元太宰府の霊峰・宝満山に登ろうかと新たに計画中です。

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