2012年11月16日金曜日

SC12 @Salt Lake City 最終日

最終日

午前中はホテルで統計数理論文のゲラチェックなどしたのち、シンポジウムへ。

バイオインフォマティクス+HPCというような感じのタイトルの進歩だったので、実解析の話が聞けるかと思っていたんですが、どうもバイオインフォマティクス分野で現状HPCがどの程度使われているのかとか、未来像とか、どっちかというと抽象的な話が多くて自分としてはちょっと退屈でした。

この日で企業ブースの展示が終わるので、午後はCCSブースの撤収作業。このときに一緒に来ていた気象研の方から聞いた話が結構面白かった。

昨日invited talkで聴いた地球の気温変動に関するシミュレーションについてですが、あの手のシミュレーションは、たとえば1970年時点からシミュレーションを始めるとすると、シミュレーションのためのパラメータは観測値おwもとに設定するのではなく、ランダムにでたらめな値を入れるみたいです。これは、そもそも気候変動をシミュレートするといっても雲の動きや人間の社会活動など考慮できないレベル大きさのブレがあるので、真面目にパラメータ設定しても意味がないからです。

が、気候変動を正確にシミュレートするために、ある時点(たとえば1980とか)で得られた観測データとシミュレーションデータを比較し、観測データにfitしていなければモデルのパラメータを調整するのだそうです。

この部分が問題で、どの時点でパラメータを調整するかという点には、その時点で気温が上昇しているのか、下降しているのかということが深くかかわってきます。なので、気温が上昇した年代だけを選別してモデルのパラメータ調整を行えば、「気温が上昇する」という現象のみにフィットするよう調整されたモデルによるシミュレーションが行われ、将来的に地球の気温が上昇し続ける(=地球温暖化)ことを支持する結果が得られてしまうことになる、ということらしいです。

そこまで恣意的にモデル調整を行うということは無いと思いますけど、それでも地球温暖化の真偽については色々ときな臭い話があるようなので、今回聴いたようなビッグプロジェクトについても若干ながら懐疑的な印象を持たざるを得ませんね。まあ、気候変動とかパラメータの誤差大きすぎて正確なシミュレーションとか無理やろっていうのが率直な感想でもありますが。


ブースの片づけが終わったら、HPCS研全体で打ち上げ。皆でステーキハウスに行きました。



自分が頼んだのはフィレのミディアムレア。写真だと分かりにくいですけど、厚さは親指立てたくらいありましたw

前菜のエビのバーベキューソース仕立てとかも旨くて、ワインも3~4本ボトルであけたので、一人あたま平均$60ぐらいの高めの食事となりましたが、久しぶりに美味い牛肉が食べられて幸せでした。ライスとオニオンソースがあればもっと良かったのになー。


さて、これにてSC12も終わりです。
計算科学関連の学会として初めて参加しましたが、学会スタイルの違いなど新鮮なことが多かった反面、学術的な面からみるとまだ自分にはちとハードルが高かったかな、という感じでした。そもそもどんな発表を聞けば自分にとって有益となるか、その選別がうまくできませんでしたし、こちら側の専門的な話を英語でされても正直まだよくわからないことが多く、殆どフィードバックが得られなかったのが残念です。何はともあれ計算科学関連の大会の雰囲気というものは少し感じ取れたので、次はもう少し小規模な国内学会でちゃんと発表+ディスカッションして経験を積み、来年はこのSCに発表者として来られるよう頑張りたいと思います。

2012年11月15日木曜日

SC12 @Salt Lake City 3,4日目

3日目。

この日からは朝からいろんな発表があって見慣れた学会っぽさが出てくる感じでした。

発表といってもいろんなタイプがあり、Proceedingsで出した論文をもとに行う一番ガチなものから、会場にポスターを展示して、その内容について2~3分の短いスピーチを行う形式。コンテスト形式、発表というよりは一つの議題についてオーディエンスが好きに発言するディスカッション形式など、多種多様でした。

まずは、同じHPCS研のポス毒の方がHPC Challengeというコンテストのfinalistになっていたので、そのセッションに参加。その人の発表以外なにを言ってるか正直よくわかんなかったんですけど、どうも競合者にスゴイのがいたらしく、残念ながら入賞は逃してしまったようです。

午後は企業ブースであったHA-PACSのプレゼンを聞いたのち、ポスター発表を見に行きました。

興味があるところとしては、multiple pairwise alignmentをGPU計算で高速化、とか、土壌からリードしたDNAデータのアセンブリを行うのをGPU計算で高速化、といった感じの研究がありましたが、やっぱりあーいうのは計算時間が云々だけ見せるのではなく、何らかの実解析に応用した結果をで~んと出した方が興味を引くなと思いました。なんかやっぱり「で?」ていう印象が否めない・・・自分の研究についても言えるところですね。


適当にぶらついたあと、HPCS研の方々と夕食。バーが混んでたので会場近くのピザ屋へ。


石釜使って焼く本格的なもので、直径はだいぶデカいんですけど、高熱で焼くため生地自体は薄く手ごろなボリュームでした。これも旨かったけど、他の人が頼んでたカルボナーラも美味しかった!

教授から今日あったコンテストの裏話(プログラムのコンテストだけど、実はそれを実行するハードの性能でパフォーマンスにバイアスがかかったまま評価されている、とか)が聞けたんですけど、ポスター会場で1本、ここで2本ビールを飲んだだけで強烈に眠くなってしまい、最後らへんは完全寝落ち。海外に行くと時差ボケが若干残り続けるのか、どうもコンスタントに眠気に襲われてしまいます。



4日目

朝はgene networkをbayesian modelで表現するのにHPCを適用する、て感じの発表を聞いたけど、さすがにこの分野の基礎知識もなく、おまけにネイティブの早口英語だったからさっぱりわかんなかったw


あと、昼飯食べて企業ブースの留守番してたら、団体で見学の客が来て、テクニカルスタッフがちょうどいなかったので何故か僕がHA-PACSの紹介をすることに。。。「なんかね、GPUとGPUを計算ノード(CPU)を跨がずに直で繋いで性能あげてるんだって」とごく簡単に説明をごまかし、あとはポスターを見てくれと言い放って終わりwだってなんも知らねーしwww


ちなみに、九州大学のブースでFX10というクラスタ使ったプログラミングコンテストがあったので自分の並列化したプログラムで応募してきました(まあもとはオープンソースだし、こういう学会で使っても別に構わんでしょ)。

ピーク性能に対してどれだけFLOPS出せるかを競うコンテストだったんですが、参加者が少なく、自分のやつがその1日にエントリーした中でfirst prizeを取ったので賞品もらいましたw(充電式カイロ&携帯バッテリー)

まあ肝心の性能の方はちょっとここに書くのが躊躇われるくらいショボかったんで、参加賞程度に思っておきます。


午後にはこの学会発表で一番興味を引いた、「New Insights into the Colonisation of Australia Through the Analysis of the Mitochondrial Genome」という発表を聴きに行きました。これは上述した形式の中の、「ポスターを張ってshort speechを行う」というのに該当しました。内容としては、オーストラリアの各所に住むアボリジニからミトコンドリアゲノムを取ってきて、近隣の人種のデータと合わせてML解析と分岐年代推定(ここをクラスタ使って並列解析)したというもの。今回採取したデータが新たなlineageを形成した、ということでしたが、クレードの単系統性としては根っこの部分のBPがあまりなく、出てきたトポロジーを基にして分岐年代推定もしているので、結果の信頼性としてはどうかな、という感じ。まあ近いもの同士のデータでノイズもあまりないでしょうから、データ量が増えれば信頼性も増していくんじゃないでしょうかね。SC12にある発表としては特異で計算科学的なエッセンスも特になく、SMBEとかにある方がむしろ自然な感じの研究内容でした。

ああいう内容でも発表できるということは、自分の研究内容でも十分SCに研究発表として出せるということですよね。企業ブースの発表だと名前が載らず、業績欄に書けないということで若干損した気分になっていたこともあり、ちゃんと下調べしてチャレンジしておけば良かったと反省。来年は個人として出したいですね。


あとはinvited talkとして地球全体の気候変動をシミュレートする研究などを拝聴。会場がスゴイでかくて、スクリーンも今まで見たことないクラスの大きさ↓



こういうところで発表出来たらさぞ気持ちいいでしょうね~

夜は遅くまでシンポに参加してて他の人とはぐれたので一人で夕食。さっぱりしたもの+米が食べたかったので、ホテル近くのすし屋に。

ちょっと飯の握りが強くて硬かったのが気になりましたが、$20で食べ放題としてはまずまずのクオリティだった感じ。メニューには1 orderで2 piecesって書いてあるのに、食べ放題にしたら1 orderで3, 4 pieces出てきてワロタwあと味噌汁くれっていったら豆腐が2つだけちょこんと浮いてるスープが出てきてワロタw

普通だと1 order $4だったので7 orderくらいして元をとり、満腹になってホテルへ直帰。


明日は最終日で、夜は皆でステーキハウスに打ち上げに行くみたいなので楽しみ。



*余談



米国に来てBUDWEISERにハマった。まず安い!そしてさっぱりして飲みやすい!

オスロに行ったときはコロナ系のビールにハマったんですけど、バドもなかなか。

2012年11月14日水曜日

SC12 @Salt Lake City 1,2日目

初日はワークショップもほぼ無く、主にCCSのブースの設営準備のお手伝い。

某逆三角形屋根の建物みたいなConvention Centerが大会会場で、ホールも某ぎゃくさryと同じくらいの規模の空間がA~H, 1~5ととてつもない規模。

準備中もトラックやらクレーンやらが搬入され、外からの冷気でホール内ですら極寒の中でド派手なアトラクションがドンドン設営されていくさまは、生物関連の学会に参加しているだけでは味わえないものでした。

こんな感じ↓




これはあれか、学会っていうよりゲームショーとか超すごいコミケみたいな感じか(汗)

あと、会場内の至る所で無料でドリンクを配る配給者が所狭しと動き回っていました。




設営準備が大体終わったら、HPCS研の方々と昼食へ。会場近くのフードコートは日曜日はやってないみたいで、代わりに適当なファミレスを探して入りました。

マックではしょぼいハンバーガーしか食べなかったので、アメリカンスタイルのチーズバーガーを注文してみました。



ハンバーガーはそんなにデカくはなかったけど、ついてきたポテトがマックのLサイズくらいのデカさで、オーダーが来る前にお通しで出てきたパンを食べてしまっていたので最後らへんはお腹パンパンでしたw
美味しかったけど、ピクルスの風味がちょっと弱かったかなー


会場に戻った後も特にすることはなかったので、一冊の教科書くらいあるパンフレットを見て次の日以降の予定を計画。バイオインフォ関連のワークショップも一日2、3こくらいはあるみたいで、案外退屈せずに済みそうです。


午後6時くらいからレセプションパーティーがあり、でっかいバーを貸し切ってバンドも呼んだりして盛大な晩餐が開かれました。

・・・が、自分は昼に食べたハンバーガーが効いており、あんまり原色のネオンがピカピカ光ってダンスミュージックがガンガン流れるような場は好きではなく、結局ビール2杯くらい飲んだら比較的静かなロビーのソファで寝てましたw



2日目


この日は夜7時から企業ブースのオープニングがあるため、午前中はブース設営の最後の仕上げ。それが終わった後、午後のシンポジウムが始まる前には、昼食も兼ねて一人でブラブラ街を歩き海外旅行の楽しみの一つである教会巡り。

ソルトレイクの顔の一つであるTemple Squareにも寄ってみたけど、どうもモルモン教徒しか中には入れないみたいでがっかり。


が、敷地内のホールで12:00から30分だけオルガンコンサート(無料)があるみたいで、これ幸いとばかりに参加。


パイプオルガンの生演奏を聴くのは滅多にないですけど、やっぱ迫力あっていいですねー。ただ防音設備があんまりよろしくないようで、外の除雪車のエンジン音が終始ガーガー聞こえていたのがちょっと残念。まあ無料ならこんなもんか。


あとは、temple squareの近くにある別のデカい教会にも寄ってみました。


temple squareと同じくらい大きなモルモン教の教会で、内装のステンドグラスなどもとても綺麗でした。絵画や彫刻も多く興味深かったけど、中では数人がお祈り中だったので、邪魔しない程度に見回ってから会場に帰還。


午後7時からの企業ブースのレセプションでは、バイキングやドリンクバーが設置され、酒を飲みながら企業ブースの展示やプレゼンが始まる感じ。ここではHPCS研の学生と一緒に、SC12のメインイベントの一つであるNovelty Goods漁りの旅に出発。いくつかのブースで抽選があり、その商品がiPadだったりNexus7だったり豪華なので、とにかくwin a free ~~ !とかかれたブースには乞食のごとく突入!結果が分かるのは後日ですが、当たるといいなあ。

あとは、IEEEのメタリックで洒落たカレンダーなども貰いました。ここで初めて知ったんですが、IEEEをあいいーいーいーと呼ぶのはトーシロだとか。ちゃんと「あいとりぷるいー」と呼ばないと馬鹿にされるみたいです。


こんな感じで1,2日目が終了。ここまではオープニングの感じが強く。学会として専門分野のプレゼンが盛んになってくるのは今日から三日間みたいな感じです。

2012年11月11日日曜日

SC12 @Salt Lake City 前日入り

オスロに続き学会記。

今回は11/10~11/16まで米国はソルトレイクシティで開催されるSC12という学会に参加してきます。

生物学関連の学会ではなく、計算科学のすべてを含むいわゆる「お祭り」みたいな学会です。大学や研究所だけでなく、企業からもいろいろな展示、発表があるようです。

僕は学際共同研究のテーマと自分のDDの研究結果をまとめて、企業ブースでポスター発表をしてきます。CCSが1チームとなってブースを独占していたり、スタッフブルゾンが配られたりと、生物関連の学会とは大きく違っておもしろいです。

ソルトレイクへは、日本時間土曜日の16時頃出発し、大体15時間くらいかけて現地に到着しました。成田からハブ空港のサンフランシスコまではデルタ航空で。今回は単独参加の面が強く、席取りも1人で出来たので、きちんと行き帰り通路側のシートを確保することが出来ました。オスロの時はどっちも窓際で地獄だったので、それとくらべると格段に楽でした。座席も232の2だったので、他人にあまり邪魔されることなく寝ることも出来ましたし。


海外に赴くのは今回で3回目。米国に来るのは初めてなので、さぞかし入国審査が厳しいだろうなと身構えてましたけど、案外そんなにキツくなく、2時間の乗継時間で余裕をもってソルトレイク行きの便に乗り継ぐことができました。

現地到着し、チェックインを済ませた後はホテルの近くにあったマクドナルドで昼食。米国のマックのサイズがどんなもんか見てみたかったんですが、結局日和って普通のハンバーガー2個とポテトとサラダという凡庸なメニューwそれでも4ドルという安さで気を良くしてたんですが、店にいた浮浪者が急に近づいてきてメキシコのお金を見せられて、「これと米ドルを交換してくれ、そして俺にポテトを買ってくれ」みたいなことを言われました。メキシコの金とか貰っても使わねーし、すんごい面倒くさかったけど、「この雪の中俺は3日も食べてないんだ」とかいって傍から離れようとしない浮浪者を体よく断る英語力もなく、店員呼んで大事にするのも嫌、かといって自分の財布や金を見せたり不必要に親切にしたりするとずっと絡まれそうだったので、とりあえず僕の買ったポテトをお前の金で買えといい、ポテトだけ渡して追っ払いました。これ以上絡まれるのは御免だったのでさっさと残りのメニューを食べ終わり、どうせ使い物にならないメキシカンマネーは席に置いたままホテルに直帰しました。あのマックにはもう行かない。


ホテルに帰って16時くらいに眠気が来て、一眠りして20時過ぎに起床。お腹が減っていたけど外はかなり雪が降っていて、時間的に他のHPCS研メンバーと合流するのも難しそうだったので、「メシに困ったときは中華」の法則に従いホテル付近の中華料理屋へ。どちらかというと大衆酒場に近い感じの店で、店員のサービスも良くフランクに接してきてくれて自分としては大成功でした。とりあえずBUDWEISER1杯と、シンガポールの麺料理(ビーフンとエビや鶏肉、トウガラシや各種サラダを中華ソースで炒めた感じのもの)をいただきました。これもまた美味。やっぱり困ったときは中華だな。





現在現地は雪、気温は氷点下まで下がっています。寒いのが大好きな自分としては喜ばしいんですけど、さすがに夜中歩き回る気にはなりませんねw

それではまた明日。